1年に一度の魔法 特別な日/錦戸亮さん (33) に寄せて

 錦戸亮さん、33歳のお誕生日おめでとうございます!!!

 

 錦戸さんを好きになって、ちょうど12年目を迎えた今年。もうあれから12年が経った(=干支が一周した)のかと感慨に耽ると同時に、ヲタ卒するどころかますます深みに嵌っている、呆れるくらいベタ惚れな現状に驚いてもいるのですが。その当時、高校生役(『がんばっていきまっしょい』『1リットルの涙』)を演じていたはずの錦戸さんが、すっかり先生役(『ごめんね青春!』『サムライせんせい』)も填まるようになっているのだから、そりゃそうか、と。時は確実に流れているのですね。

 

 

 32歳、貴方にとってどんな1年になりましたか?

 

 

 私はこれまでずっと、錦戸さんのことを“不言実行”の人、だと思っていました。それはきっと、強ち間違ってはいないのだろうと。彼のこれまでの発言からも見て取れるように。

 

言霊は信じない派*1

 

やりたいことを内に秘めて、でもやれたらよっしゃ!って心の奥底では思っているタイプ

 

 ———そう周囲にも公言している錦戸さんだからこそ。

 

かっこいいと思えるものを共有出来る人が多かったらいいな。悔しいな。なんだろう。

 

マジでソロアルバムだそう。

 

いろんなアーティストに協力してもらってありがたいし、光栄なことやけど、マジで悔しい。」

 

やりたい事は言ったほうがいい。誰かに笑われたとしても。何の面下げて言ってんの?って思われても。

 

日本で1人でボケーって過ごしてたら他のメンバーとかテレビとかで見るし、俺働かんと何してんねやろ?って。二日酔いの日とかに限って見るんですよね。*2

 

どこか後ろめたさっていうのがあるんですかね。ご飯食べられへんくなりそうって思います、何か。

 

 そんなにはっきりと自分の思いを口にするだなんて、驚きました。どういった心境の変化なのだろう。

 

 

 確かに、ジャニーズ事務所では例を見ない前代未聞の2つのグループを掛け持ちしていた10代後半~20代前半にかけて、「休みが年に2日しかなかった」頃はとにかくいっぱいいっぱい、ただ目の前のことを熟すだけで精一杯の時期もあったであろうと想像もできるのですが。けれどそれだけじゃなくて、(現時点で)できるかどうか分からないことを言葉にするのが恥ずかしいというか。単純にがっついているみたいに思われる、ということも差し置いて。何よりも、自分がそう言葉にしてできなかった時に格好悪いと思ってしまうから。どこかで、そうならないための予防線や逃げ道のようなものを作っているのではないのかと、勘ぐってしまう嫌な私がいました。

 

 

  けれど、今年に入ってみて。テレビ・雑誌各媒体、Johnny's web連載『関ジャニ戦隊∞レンジャー』での彼の発言を聞いて。もちろんただひたすらに「語らない」、他人に何を言われようが頑なに“不言実行”というスタンスを貫く錦戸さんも堪らなく好きなのだけれど。それ以上に、今までだったら決して言わなかったであろう将来やりたいことや目標を言葉にしてくれるようになった。それが叶わない時は「悔しい」と率直な思いを吐露してくれるようになった。そんな心境の変化を嬉しく思っていました。

 

 

 自分の弱いところを曝け出すって、実はものすごく勇気のいることだと思うのです。錦戸さんのように、それを「恥ずかしい」「格好悪い」と思ってしまう人ならば尚更。けれど、これまで自分を守るためにどこか虚勢を張っていたという錦戸さんが、少しづつ纏っていた鎧を脱いで、ありのまま=フラットな姿を見せてくれるようになって。さらに、将来やりたいことや目標を声を大にして言うことで、自分自身にプレッシャーをかけて追い込もうとしている。 自ら予防線や逃げ道を作ることをせず、真っ向から挑もうとしている。

 

「(理想までの道は?)5合目?2合目でもいいぐらいっすね。

 

 ———だなんて、もう。惚れ直す以外の選択肢なんてなくて。本当に強く、大きな人になったな、と。錦戸さんより10歳も年下の私が偉そうに言うのも、なんですが。

 

 

 そして、33歳を目前として。錦戸さんの元へやってきた大きな大きな節目。錦戸亮 初大河”

 

 

 すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、私が錦戸さんを好きになったきっかけは今から12年前の秋、ドラマ『1リットルの涙』です。その当時、ジャニーズ好きの友人のおかげでNEWS・関ジャニ∞というグループ名だけは認識していましたが、まさか錦戸さんがそのメンバーの一員だったとは思いもせず。某情報番組*3での特集コーナーを目にするまでは、てっきり俳優一本でやっているのだと信じ込んでいたほど。そのためか、“俳優・錦戸亮”には特別な思い入れがあって。

 

 

  いつか、いつか。大河ドラマという大舞台に立つ錦戸さんが見たい。ファンになった当初から願っていたことの一つではありましたが、まさかこんなにも早く夢が叶うだなんて。毎年行われる大河ドラマ出演者発表会見を見ながら、「ああ、今回もダメだったか」と肩を落としていたのに。信じていれば、叶うものなのですね。

 

 

 新出演者発表会見。錚々たる出演者の最後、司会の方の紹介で壇上に上がった錦戸さん。黒スーツでビシッと決め、精悍な顔つき。「僕自身がこの大河ドラマの中できっちりと役割を果たしていけるように、精一杯頑張っていきたい」と熱い意気込みを語る姿。大河ドラマ初出演の話を聞いた時の気持ちを尋ねられ、「僕、ジャニーズのオーディションを受けて今年で20年くらい経つんですけども。20年やって、やっと、こういう本格派の時代劇に出られる。20年かかったんだなと思いました」と感慨深げに振り返る姿を見て。気がついたら、頬に涙が伝っていました。

 

 

 芸能界に入って、ちょうど20年という節目を迎えた2017年。決してキラキラと華やかなだけではない世界の中で、やりきれない思いを抱え一人でもがき苦しんだり。いつのまにか増えていた傷も隠して、人知れずそっと涙を零したこともあったでしょう。けれど、「手探りやったけど、必死だった」「東京もう住んでもうたから、絶対やっていかなあかん」「中途半端に(大阪に)帰られへん」と覚悟を決めて、がむしゃらに走って来た20年。錦戸さんがその足で、確かに歩いてきた足跡が残って、この大仕事(=大河ドラマ)に繋がっているのだと思うと、嬉しくて堪らなくて。必死に切り拓いてきた、選んできたルートは間違っちゃいなかったんだな、と。

 

 

  主人公である西郷隆盛の弟・従道役での錦戸さんの起用理由について、チーフプロデューサーの方の「(錦戸さんの)俳優としてのパフォーマンスに魅力を感じた。ビジュアル的に似せることは気にしていなかった」というお言葉を聞いて。錦戸さんのビジュアル諸々ではなく、他でもない俳優としての実力を評価してくださったのだと思うと、喜びも一入なのですが。

 

 

 そもそも、大河ドラマへの出演オファーって一体どのくらい前にあるのだろう、と。同じくNHK制作ドラマ『トットてれび』への坂本九さん役での出演が決まった時点で、もうお話は来ていたのでしょうか。『トットてれび』、今回の『西郷どん』でも脚本を手掛ける中園ミホ氏は当て書き*4(演劇や映画などで、その役を演じる俳優をあらかじめ決めておいてから脚本を書くこと)をされることで有名な方なので錦戸さんへも是非、と直々にオファーがあったのかと想像しただけで胸が詰まる思いがしますが。

 

 

いつも最前線に立っていたい

 

お芝居やソロの仕事も待機作がいっぱい作れるようになりたい

 

 ———という言葉の裏には、大河ドラマという大舞台を控え、すでに「最前線にいる」という未来が確実に用意されていながらも、それと同時に自分自身を鼓舞する意味も含まれていたのだと思うと、何だかこう、堪らないですよね。

 

 

 2018年。錦戸さんにとって、間違いなくターニングポイントとなる1年になるであろうことは間違いなくて。NHK朝の連続小説ドラマ“初”出演。“初”主演映画。ゴールデンタイム連続ドラマ“初”主演。錦戸さんを好きになって今年で13年目を迎えようとしていますが、まだ錦戸さんへの「はじめて」があったのだと思うと、今まで感じたこともないくらいわくわくしました。何事も「はじめて」なのは最初の一度きり。私にとっても、錦戸さんにとっても「はじめて」を、リアルタイムで一緒に味わうことができるのは、今この瞬間を生きている、錦戸さんを好きな人だけの特権、のような気がしています。

 

 

 32歳、おかげさまでとっても楽しかったです。錦戸亮(31)の世界もとっても魅力的だったけれど、錦戸亮(32)の世界は一層輝きに満ちていて。キラキラとして眩しかった。けれど、錦戸亮(33)の未来は錦戸亮(32)の世界より素晴らしいものだって胸を張って言えます。

 

 

 今までもこれからもいつまでも、隣にいてください。

 今日という日が、錦戸さんにとって素敵な一日になりますように。

 

 錦戸亮さん(33)の未来に幸あれ!!!

*1:2013年5月15日放送 『ザ少年倶楽部プレミアム

*2:2017年7月7日放送 日本テレビ系『アナザースカイ』

*3:確か『めざましテレビ』(出典源も見つけることができず、またぼんやりとした記憶の中で申し訳ありません…このブログをご覧の方で、もしご存じの方がいらっしゃいましたら教えてください)。「現在火9ドラマ『1リットルの涙』麻生遥斗役で出演中!NEWS・関ジャニ∞のメンバーとしても活躍中の錦戸亮さん」のようなアナウンスとともに、高校数学Ⅰで習うベン図(2つ(NEWS・関ジャニ∞)の円の集合部分に錦戸さんがいるあの図!です)が映し出され、「麻生くんってジャニーズだったんだ!」と小学生ながら衝撃を受けたのを覚えています。ちなみに、錦戸さんが大阪出身・関西弁のネイティブスピーカーであると知るのはもう少し先の話。

*4:ちなみにドラマ『ラスト・フレンズ』の脚本を手掛けた浅野妙子氏も当て書きをされることで有名な方です。最初は「美知留がシェアハウスに逃げ込んでくるためにDVをする男が必要だったので記号的な役で良いかな」と思っていたところ、錦戸さんの顔を見たら「すごい切ないものを感じた」「“愛しているのにDVをやってしまう”みたいな、相反するものが膨らんだ」と仰っていたので、何か同様に惹きつけられるものがあったのかな、と。嬉しいです。